FIREが目標の人生はツマラナイ? 早期退職すると後悔するのか

林の小径 FIREへの道

早期退職やFIREについては、そんなことが目的の人生はツマラナイという意見があります。けれど、早期退職に向けてあれこれと考え、FIREの可能性を探るなかで得た知識は、その後のライフプランを考えるうえでも大きな財産になるのではないでしょうか。

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目次

爪に火をともす節約は必要?

家計簿をつける女性

年齢にもよりますが、給与生活者にとってFIREはかなり高いハードルです。毎月の給料から必要な額を使い、残った額を銀行の普通預金に預けておけば、定年を待たずに退職できるだけの十分な資産が積み上がる、といった人はそうはいないでしょう。

無駄な支出を削ったり、余裕資金をより積極的に運用したり、あれこれと画策し、場合によっては運も味方することで、ようやくFIREを実現する人がほとんどです。

FIREを批判的にとらえる見方のなかには、支出を削るという点をとらえ、やりたいことを我慢して、人間関係を狭めて、自己投資もせずに若いうちからチマチマと老後資金のことばかり考えるような人生でいいのか、という指摘があります。

まあ、これはもっともで、死ぬために生きるみたいな人生は確かにツマラナイでしょう。私は書店巡りが好きで気になった本はつい買ってしまいます。節約のために本は買うなと言われるとストレスがたまりそうです。

一方で、爪に火を点して節約に勤しむわけではないけれど、毎月の携帯電話の請求書を確認してみたらギガがかなり余っていたので安いプランに乗り換えるとか、公的な社会保障のことを勉強してみたらいま掛けている民間の保険がなくても大丈夫そうだと分かったので解約するとか、ちょっとしたチェックや学びで減らせる支出もあります。

私の節約法については、「早期退職に向け実践中 20の節約法を紹介」という記事にまとめました。よろしければ、こちらもご覧ください。

低リスクで増やすという視点

ブタの貯金箱

かつての私は、チェックや学びがない状態でした。携帯電話は今より料金が高かったころに契約したプランのままでしたし、保険は体調に不安を感じたときに勧められるままに契約した内容。振り返ると、余計な支出を重ねてきたものだと思います。

運用もそうです。お金の大半は銀行の普通預金や定期預金に置いたまま。1円や10円単位の利子を見て寂しさを感じつつも、具体的な行動にはつながっていませんでした。

いまでは投資信託などにも多くを振り向け、預金の利子とは比較にならない成長を続けています。今後もずっと成長が続くかは分かりません。

それでも、銀行口座にすべての資金を寝かせていては、定年前に退職するという選択肢、可能性は考えられなかったでしょう。いまの預貯金の金利では、ただためるだけでは安心できません。ためながら、なるべく低リスクで安定的に増やすという視点が不可欠です。

最終的にFIREを実現できるかどうかにかかわらず、目指す過程で支出の全体像を把握してあまり意味のない項目を見直したり、年金や健康保険、投資のことを学んだりといった経験を積み重ねてきたことは、これからの暮らしに役に立つと確信できます。

「面倒だから」で狭まる選択肢

スマートフォン

先ほど触れた携帯電話のプランは、見直しの結果、月におよそ5000円も安くなりました。何人かにこのことを伝えたところ、一様に「えっ、そんなに安くなるんだ」と驚いていました。

ところが、その後の反応は二通りに分かれました。一つは「自分も見直したよ」と言ってきた人。そしてもう一つは、「考えたけど、面倒だからそのままにしている」でした。しかも、後者の反応をした1人は先輩で、「貯金がないから辞められない」とボヤきつつ、60歳を過ぎたいまも働き続けています。

もちろん、働き続けることは素晴らしいことです。会社や社会とのかかわりを断ちたくないので、なるべく長く働くということであれば、異存はありません。けれど、不本意なのにプランBがないから辞められないというのでは切なすぎます。

欧米の人たちに比べて、日本人は金融リテラシーが低いと言われます。学校や家庭でお金について教えられてこなかったということもあるのでしょう。でも、先ほどの先輩のような反応を見ると、むしろ変えることを嫌うという傾向の強さが影響しているのではないか、と感じます。

お金の知識を高め、少しばかりの手間を惜しまないようにすることで、人生の選択肢は広がります。FIREを目指すということは、そのための誘導路になるのではないでしょうか。

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